保険について

1.保険基礎知識

 派遣での仕事が決まったら、次に考えなくちゃいけないのが社会保険。まずは基礎知識からチェック!
☆表1.年収と税金・社会保険料の関係(○=かかる/受けられる)
本人の年収 所得税 住民税 配偶者控除 配偶者特別控除 社会保険料
〜99万 × × ×
100万〜102万 × ×
103万 × × ×
104万〜129万 × ×
130万〜140万 ×
141万〜 × ×
☆表2.配偶者控除額(年末調整で夫の所得合計から控除される)
本人の年収 配偶者控除 配偶者特別控除 控除額
〜69万 38万 38万 76万
70万〜74万 38万 33万 71万
75万〜79万 38万 28万 66万
80万〜84万 38万 23万 61万
85万〜89万 38万 18万 56万
90万〜94万 38万 13万 51万
95万〜99万 38万 8万 46万
100万〜102万 38万 3万 41万
103万 38万 38万
104万 38万 38万
105万〜109万 36万 36万
110万〜114万 31万 31万
115万〜119万 26万 26万
120万〜124万 21万 21万
125万〜129万 16万 16万
130万〜134万 11万 11万
135万〜139万 6万 6万
140万 3万 3万
141万〜
※「長岡パートバンクのチラシ」参照。

2.計算しましょ

 配偶者控除まで考えるとややこしくなるので、ここでは無視します。

 派遣やパートをする際に、「扶養控除内」とか「103万以下」とか気にする方が多いと思いますが、どうして103万以下じゃなきゃいけないのか、ちゃんと理解していますか?この際だから勉強しちゃいましょう♪

 上記の表1を見ると、103万以下というのは「所得税も社会保険料もかからない」ライン。そして130万未満だと「所得税はかかるけど、社会保険料はかからない」ライン。

 自分の年収が130万未満だったら、夫の扶養に入れるので、社会保険料(健康保険・厚生年金)を払わなくて済むのです。



 まずは自分の年収がいくらか計算してみましょう。ちなみに私の平成12年12月までの年収は、200万以上になりそうです。

 99万以下だったら、なーんにも心配しなくてOKです。

 100万以上だと、住民税のお知らせが翌年5月ぐらいに届きます。前年の年収から控除分(社会保険料とか生命保険料とか)を引いた金額の5%+3500円(長岡市の場合)ぐらいです。年収200万の場合、月2000円ぐらいなのでご心配なく。ただ、前年は働いていたけど今年は無職〜という場合も、前年住んでいた市町村の住民税が引かれます。(海外赴任した場合は引かれません。)

 104万以上だと、さらに所得税。これも月収の4%ぐらいなので、まぁなんとかなるでしょう。

 問題は、夫の扶養から外れる130万以上の場合。恐怖の社会保険料がかかってきます。

3.恐怖の社会保険料&幸せの雇用保険

 まず社会保険というのは、健康保険+厚生年金保険のこと。これは会社に勤めている人&その扶養者の場合で、学生や自営業の場合は国民健康保険+国民年金になります。

 派遣会社でも社会保険が義務付けられていて、加入資格は2ヶ月以上&週30時間以上勤務。社会保険料は標準報酬月額(だいたい月収と同じ)の、健康保険は8.5%、厚生年金保険は17.35%、合計25.85%(業界によって異なります)。これを会社とスタッフで折半するので、だいたい月収の13%ぐらいになります。月収20万だったら、保険料は25850円。

 ところで社会保険の他に、雇用保険というものがあります。6ヶ月以上加入していると失業時に失業給付がもらえます。離職前の賃金日額の6割〜8割が90日分もらえます。自己理由での退職の場合は3ヶ月の待機期間があるけど、旦那の転勤で辞めた場合は1週間後にすぐもらえます。この雇用保険料も月収から引かれるけど、なんと月収の0.4%!これは加入しなければ損です。例えば月収20万だったら、雇用保険料は800円×6で4800円。半年後転勤になっても、12万×3ヶ月=36万もらえます♪(だから社会的には問題になってるのだけどね。)

 ただし、派遣会社によっては社会保険+雇用保険がセットのところがあります。雇用保険だけ加入できるところもありますが、加入資格は半年以上&フルタイム勤務(※2010年に31日以上&週20時間以上勤務になりました)。

 旦那の扶養に入ったままでは無理なので、社会保険か、国民健康保険+国民年金に入ることになります。世田谷区の場合、国民健康保険の年額は住民税×1.94+26100円で、今年度の住民税がゼロだったら月額2175円。年金は月額13300円。合計15475円と、社会保険に比べてお得!



 今回派遣の仕事をするので、国民保険+雇用保険にチャレンジしてみます。電話して聞いてみたら、国民保険+雇用保険でも暗黙の了解してるけど、たまに社会保険庁から摘発されて、社会保険料との差額を払うはめになった人もいるらしい。

 それから、年収130万になるまでは旦那の扶養でいいか〜と思ったけど、12月の年末調整の時点で130万超えていたら、仕事開始月からの国民保険料(社会保険料)を払わないといけないらしい。でも、旦那の会社の保険担当の人は「130万超えた月から払えばいい」と言っていたらしいです。どちらが正解だろう?

 「まずは1ヶ月働いてみてから考えたら?やっぱり合わない!と半月で辞めたら、雇用保険料は払い損になるし。後で入っても、ちゃんと仕事開始日までさかのぼってくれますよ。旦那さまの扶養からの切り替えも、12月までにやったらいいことなので」と言われたので、その通りにしてみることにしました。



 7月28日に6ヶ月更新してもらったので、さっそく書類を送ってもらいました。「雇用保険被保険者資格取得申請書」という派遣会社用の用紙と、「雇用保険被保険者資格取得届」という職安に提出する用紙が送られてきました。氏名などを記入して捺印し、前の会社を退職する時にもらった「雇用保険被保険者証」と一緒に返送しました。

 「被保険者証」は1回でも正社員として入社すると作られるもので、退職する時にもらい、再就職する時に会社に渡します。会社名が入るので「ちゃんと前の会社に在籍していましたよ」という証明になります(履歴書をごまかした人は、ここでばれてしまうんですね〜)。



※「派遣会社のしおり」「東京都ハローワーク・離職されたみなさまへ」「世田谷区・国保のしおり」参照

 追記:この時は、結局扶養範囲内に収めてしまいました。